11月22日

 

平成30年11月22日、彼の帰りを待って二人で入籍届を提出に行きました。

警備員の人に笑顔で「おめでとうございます」と言ってもらえて、写真まで撮ってもらった。その後はお寿司屋さんに行って美味しい食事を堪能して、大将やお店に来ているお客さんにも「おめでとう」って言ってもらえて嬉しかったな。

 

私は、結婚願望がなかった。私は、母と二人で暮らしていくつもりだった。たまに、母はそれを知っていて私の前からいなくなったのではないかと思うことがある。

彼ができたと伝えて喜んだこと、その数日のうちに容態が悪化したのは、もう自分が頑張らなくても私を支えてくれる人がいると安心したからなのかと思ったほどだった。

私はもし母が生きていたら、彼とは結婚していなかったのではないかと思う。母との暮らしを選んで、すれ違いが起きて別れていた気がする。

だから、結婚できたことはすごく不思議。もちろん、彼にもすごく感謝している。

彼と犬がいなかったら、私は本当に一人ぼっちだった。つらいときに話を聞いてくれる母がいなくなったけれど、つらいときに母の代わりになって話を聞いてくれた。いつも一緒に出掛けていた母の代わりに、いろんなところに連れていってくれた。美味しいものを一緒に食べてくれた。笑ってくれた。

母がしてくれたことを全部全部してくれた。本当にありがとう。

優しく、優しく、私のことを考え、大切にしてくれた。

 

 

 

今でも毎日お母さんのことを考えるよ。どうしてお母さんはあんなに強かったんだろう。一人で頑張るしかなかったんだよね。それに気づくまでに随分と時間がかかってしまってごめんなさい。甘えてばかりだった。つらさをわかってあげられなかった。

何度人生を終わらそうと考えたのか想像もつかない。それでも必死に生きて、私の誕生日を毎年祝ってくれたね。今もお母さんに誕生日プレゼントにもらったパジャマを着てブログを書いてるよ。

私は、あなたほど強くはなれないと思う。でも、何があっても頑張れる気がする。あなたの子どもだから。

 

私は、子どもが欲しいとも思ったことがなかった。それなのに今、彼との子どもが欲しいなって思えるようになった。そう思わせてくれたのはお母さんと彼だよ。

そんな彼が安心できる場所、気の休まる場所を作りたいと思う。

 

お母さん、安心してみててね。そちらは暖かかくて平和ですか?

挨拶

昨日、彼の実家に挨拶に行きました。

 

彼が運転する横でドキドキ緊張しながら予行練習したりして。

 

自己紹介して、食事をご馳走になっておうちにお邪魔しました。

 

会ったその瞬間に、みなさん優しい表情で雰囲気も穏やかで居心地がよくて安心した。

 

いい家庭に育ったんだろうなって思った。彼も彼のご家族も私のこと不安かな?

 

家庭環境は複雑で今は頼れる人は彼しかいないけれど、私は尊敬する母に産み育てられたことを誇りに思っているよ。見守っていてくれてありがとう、なんとか挨拶してきたよ!

 

 

大好きな人

 

2018年になりました。

母がいない初めての年越しは、彼と犬が一緒に過ごしてくれました。

なにも寂しくなかった。と言えば嘘になりますが。毎年母が作ってくれていたように年越しそばを作りました。ほうれん草と海老天を乗せて必ず実家の柚子も忘れなかった。彼が「いい香りだね」と言ってくれた。母の写真の前にもお供えして、一緒にみんなで年越しをしたから寂しくなったんだよ。

 

生まれた家、小学校6年までいた家、中学2年までいた家、去年までいた家。

いつだって私のために頑張って働いて、働き続けた母。痛みに耐えながら働いて働いて働いた母。母の苦しさや辛さ、自分の過去や価値、いろんなことを考えたら昨日は眠れなくなってしまった。

 

苦しいことばかり考えて悲しい気持ちでいた。でも隣にいる彼の寝顔を見たら、この人と一緒にいれば大丈夫だと思えた。4つの家で過ごした幸せな出来事が浮かんできた。

私が悲しいのは、母がつらい思いをしたと思っているから。でも、母は私と過ごせて幸せだって言っていた。苦しかっただろうけど、頑張った分、すごく頑張った分、母は幸せだったと思う。そう思わないと私の心は暗くなってしまう。思い出すのは母の怒っている顔を大きな笑い声。母は幸せだったと思いたい。私は絶対に母に恥じない生き方をしたい。

 

お母さん大好きだよ。今、あの時に写真を見せた彼の隣で幸せに過ごしていますよ。

傍でみているんだろうけど。犬ものんびりねてるよ。

お墓は寒いのかな。天国はどこにあるのかな。暖かくて、お花がたくさんあって、足も痛くないのかな。もう吐いてないよね、動き回ってまた仕事してるんじゃないでしょうね。みんなを車に乗せていろんなところに連れて行ってるのかな。大好きなテレビたくさん観て大好きなお寿司をたらふく食べていますか。楽天でお買い物たくさんしていますか。ラインのスタンプたくさん使ってるのかな。

 

彼は優しい人です。いつも私のことを考えてくれるよ。お母さんみたく大好きと言葉で伝えてくれるよ。よく働く人で、人を救うことに一生懸命だよ。人を馬鹿にしたりしないよ。相手のことを考えて行動できる人だよ。私の大好きな人だよ。

真面目な話も楽しい話もたくさんしようって言ってくれる人だよ。私が倒れたら助けてくれる人だよ。私のことを大切にしてくれて嬉しそうに隣にいてくれる人だよ。

彼が幸せに過ごせるように私は頑張りたいと思っています。

 

その後

母がいなくなって早5ヶ月が経とうとしています。

 

その後の私は、ある人に言われた通り、食べて、寝て、笑って、

そうやって日々を過ごしてします。母が心配しないように。

 

支えてくれたのは彼と犬。

 

人って、傷つくことを案外平気で言うけれど、彼は私の傷つくことは言わない。

ただただ可能な限り隣にいて、ごはんを一緒に食べてくれたり、寝てくれたり、笑ってくれる。彼がいなかったらどうなっていたんだろう。

 

犬もいつだって私の傍にいてくれる。今も隣で毛繕いをしてる。

私の感情はわからないかもしれない。だけど、きっとなにかを感じて一緒にいてくれているんだと思う。ありがとう。

 

周りを見渡せば、みんな家族がいて、それを当たり前のように話しているのが羨ましい。それが悲しいというわけじゃない。母も私も幸せだった。こんなに大切にされて育って、一年中一緒にいた。時間は短かったけど、とても濃い時間を過ごしたから。だけど、もっともっと一緒にいたかった。

 

そんな気持ちを知ってか知らずか、彼も犬を傍にいてくれるから、母も傍にいるから、落ち込む日も、笑えない日も、悲しい日も、とりあえず生きていようって思う。

 

いつもありがとう。母と犬と彼。